手賀沼を抜け、竜ケ崎の住宅街を通り、ゴルフ場が広がる広陵地帯を下ると霞ヶ浦にぶつかります。一旦北上して土浦まわりで恋瀬川を渡るんだけど、昔はここで毎週のように釣りをしていたように思います。
船溜のおじいさんは朝まだ真っ暗な中プレハブ小屋に居て懐中電灯を照らして貸船の受付をされておりました。船に乗り、船溜から恋瀬川へ抜けるトンネルをくぐると上流方面へ舵を切り、常磐線橋脚付近まで釣り上がります。川の湾曲部分のアウトサイドは2mもの水深があり、背の高い葦の壁を形成しており、その根元はおそらく大きくエグレていたであろうところにルアーを滑り込ませます。着水から魚がいるであろう場所まで滑り込ませるためにはそれなりのルアーチューニングなり、キャスト技術、ライン捌きなどが必要だったりするのですが上手く中に入って行くとラインに違和感が生じます。弛んでいたものが一瞬だけ真っ直ぐになったり、スっと左右に動いたり。竿が立っていたり、風が吹いて糸フケが出ている場合は竿をポイントとなる方向に倒しながらリールを巻き、
一気にフッキング!動作へ移行していきます。
竿の曲がり具合、障害物の有無等々を確認しつつ右往左往する魚に追従するように竿を操作しラインテンションを保ちつつ暴れる魚を慎重に寄せて来るのですが、水面近くになるとより一層暴れる為、ちょっとだけリールを巻く手を止めて様子を伺います。その一瞬の猛ダッシュをなんとかもちこたえるとあとは静かに竿だけで魚を手元まで誘導しキャッチします。そして素早くフックを外してやり、リリース。
そんなことを続けて常磐線の橋脚へ到着します。橋脚下はコンクリの塊なのか天然の岩なのかはわかりませんが、そんな塊がゴロゴロと水底に敷き詰められていたり積んであったりすることが多く、それらを隠れ家とするエビ、ザリガニ、カニなどの甲殻類や、ゴリ、クチボソなどの小魚類が豊富にストックされている場所となり、それらを捕食する食物連鎖の上位となる大型魚類をもその場所にストックされるということになります。あと、橋脚による水流の変化、水通しがいいこととそれに伴う豊富な溶存酸素量、陽を遮り魚にとっては広大な影を形成してくれるシェードとなる橋脚という巨大建造物。そんなあんなこんなを知る釣り人自身がこの場所にストックされてしまうという図式。そんな橋脚下では底を這うエビ、ゴリなどを演出するべく錘からラインを通って高弾性カーボン素材の金属的な感度をもった竿を持つ手に敷き詰められている岩を敏感に感じながらルアーを底に這わせてくる。その際にはリールは一切使用せずただ余ったラインを巻き取るだけの道具となる。そこで岩のゴツゴツとした無機的な感触とは違ったどこか温かみのある有機的な感触となる瞬間がある時がそれは間違いなく魚が吸いこんだ瞬間となる。そこですぐさま
一気にフッキング!動作へ移行していきます。
今回は下手に泳がしてしまうとラインが岩などに擦れて傷がついてしまう恐れもある為、引き剥がすように竿をあおりリールごり巻きにて一気に水面へ浮上させ、水面近くで暴れるすきをあたえることなく抜き上げてしまいます。
そんな楽しかった思い出の恋瀬川をあとにし、百里基地では訓練が行われているのでしょうかF-15が一機ぐふぉーっ!と飛んで行きました。しばらく行くと葦原をウェーディングにてスズキが釣れてしまうという涸沼に到着します。葦原を横目に気持ちが良い平坦な道を漕いでいくとやがて那珂川へと合流する涸沼川にかわり、本日の旅の目的地である大洗キャンプ場に到着いたしました。
結構ヘロヘロな体にムチ打ってアライテントのトレックライズ0を広げてポールを繋げてスリーブに通して一気にフッキング!じゃなかった逆U字に曲げてテントを立てます。フライをかぶせてペグを打って細引きを固定。テント内に入ってInertia X Frameをスタッフバッグから取り出してポンプを繋げてシュコシュコと空気を入れて行きます。
ふぅ・・・・。やっと今回の主役が登場ですね。
随分と長い妄想に付き合って頂き本当にありがとうございます。妄想の中でさらに思い出話に発展するとはうっかり自身も思いもしなかったものですからついつい長くなってしまいました。そうです今回はテントで寝る為のマットのお話になります。えーっ!まだ書いてたのぉ?と家人に不思議がられております。
さ、気にしないで本題に移りましょ。
テント泊登山でもこのマットはいろいろと悩んだ時期がありましたが、結果的にはクローズドセルタイプのものになっております。冬はリッジレストのソーラー。ソーライトじゃないですよ、ソーラーです。このソーラーはもうカタログからなくなってしまいましたね。夏はエバニューのFPmat100を使用しております。なぜゆえクローズドセルなのかといいますと膨らませなくてもいいからです。ただそれだけでございます。ヘロヘロになってザックから取り出して敷いてすぐにゴロンとなれる。そして膨らませなくていいということはパンクしないということです。これも身動きのとれない山でのリスクから考えると有効なのではないでしょうかねぇという思いからでございました。
じゃぁ自転車旅でのマットとは?となると思います。まずはキャパシティの問題。そうですねぇうっかりは1、2泊といったところがメインと考えるとフロントとサドルだけで行こうと決めております。そうなると登山で使っているマットはキャパ的に無理だということになります。キャリア付けてクローズドセル丸めてくくり付けるといったところまでは考えておりません。となるとコンパクトになるエアーマットとなります。そしてこのエアーマットも形状の違い、R値の違い、サイズや内臓ものなどさまざまなタイプのものがあります。基本的にそんなに山深いとこでのキャンプは考えておらずそのほとんどが平地での使用となることが多いのではと想定されます。なのでR値は気にしないことにしました。重要視するところはやはり仕舞寸法ということになりますでしょうか。とにかく小さくなるものがよいということになりました。そうなると上半身モノということにも選択肢はあるのですが地べたはさすがに辛かろうと。小さくて軽くて全身モノでとするならばとことんまでextremeに振ってやろうと選び出したのがコチラになります。
KLYMIT Inertia X Frame
骨かよっ!
と最初思いました・・・。頭、腰、足を骨で繋げたような出で立ち。ここまでそぎ落とすとは潔いですなぁ。シュラフに入れて使うとありますが普通に敷いてもよさそうですね。
届いて見てみますと・・・小さいっ・・・・。思いのほか小さかったので喜び汁が脳髄から分泌されてしまいました。
スタッフバッグは結構余裕のある作りなので収納するのにも楽そうですね。国内アウトドアメーカーものは仕舞寸法を小さくスペック表示したいからなのか敢えて小さいスタッフバッグに入れて小さくし、実際収納するときに四苦八苦するというのが当たり前のようになっておりますがKLYMITさんはとても良心的ですね。こうやってつまむとクシャっとつぶれてこれは相当コンパクトに収納できそうです。
さ、出してみましょう。
あれ?浣腸出てきた。ポンプ付きだったんですね。なんにも調べないで買ってるのバレバレですね。先ほどから何度も言っておりますがただただ仕舞寸法だけしか見てませんね。
口から入れるとこと、浣・・・あ、いや、ポンプから入れる口がありデュアル仕様となっておりますな。
ポンプをジョインします。何分くらいで満タンになるか朝ドラ観ながらシュポシュポやってみたところ、5分経っても10分経っても15分・・・朝ドラ終了しても・・・20分経っても全く満タンになりません。ここであることに気が付きます。
先ほどバルブが二つあったことを・・・。
そうです。口から入れるほうのバルブが全開バリバリでございました・・・。うっかりもいいとこですね。
正確に膨らましタイムを測りたいので中途半端に入っている空気を一旦全て抜き、再度シュポシュポすること4分半。
カチカチに膨らみました。トリセツによると5~60ポンプくらいでやめてねと書いてあります。数は数えておりませんがだいたいそんなところでしょうか。
実際に寝てみるとextremeに振ったこのデザインの割に普通に快適に寝れる感じです。
空気を抜いて丸めてみると広げる前のように丸められる。袋にもスっと入れられる。これ結構大事ですよね。これは使えそうです。
しいて言うならば50cm幅に慣れているからか5cm差ではありますがとても細く感じて腕が地べたといったところでしょうか。まぁ寝袋に入るから地べたにはならないと思いますが。
今しがた、(今さら・・・)KLYMITのサイトを見てみましたらば、補修パッチ同梱とある。ん?そんなん入ってなかったぞ?と梱包されてた捨てる寸前の箱の中をみても入ってなくてこれはミスかぁ?と疑いながら先ほどから登場しているスタッフバッグを見ると・・・、
隠し(?!)ポケットがあり、ココにパッチと接着剤が入っておりました。さっきから頻繁に本体を出し入れしてたのに全く気が付きませんでした。こういったところも使い勝手がいいということになりますね。失くしませんからね。
おもいのほかスバラシイ出来だったKLYMIT Inertia X Frame。これでまた妄想が広がります。と、言いたいところですが、これを見てしまうともう妄想から早く抜け出して現実の世界に生きたいと強く思うようになりました。なにを言っているかさっぱりわかりませんね。どうもすみません。